【SNSでのポピュラーな自衛手段】 WSまとめその1
SNSと現実の感情の捻れについて
9日ワークショップのディスカッション、主には『SNSと現実での感情のねじれ』についてでした。
最初からカッチリとテーマを決めていたわけではなくて。私が最近一番興味を持っているウマ・サーマンとタランティーノのインタビューの食い違いの話題から派生して、個々のSNSの使い方などを話す流れになり、最終的に着地したのがそこだった、という感じです。
実際のディスカッションでは、雑談ベースであっちこっちに話が飛んでいたのですが、それを話題ごとにまとめてみました。
ちょっと長くなりそうなので、小分けにして書いてみようと思います。
【その1. SNSでのポピュラーな自衛手段】
私がまず驚いたのは、ごく普通の学生さんやOLさんも、SNSに載せる個人情報について、かなり注意を払っていうことでした。
『食事の写真には一人分の食器しか写さないなど、異性と一緒にいるのではと勘繰られないようにする』『その場所から去った後に投稿するなど、自分のリアルな位置情報を知らせない』のように、かなり細かいルールを決めている方が多かったです。
主な理由としては、親しい友達以外に、パートナーの有無や最寄駅など細かい個人情報を知られたくないから、だそうです。
なかには、食事を撮影する時にスプーンの写り込みまで気にしている方も。そんなことをするのは、恋愛禁止を掲げているアイドルくらいかと思っていたのですが・・・
ごく普通に暮らしていても、そんなことまで気にしなくてはいけないほど、恋人がいると思われたら面倒なことを言われるかもしれない、位置情報がバレたら押しかけてくるかもしれない、という人間関係や経験が身近にあるということなのでしょう。
そして、警戒しなくてはいけない人はあきらかな変質者ではなく、主には『大学の友達』『会社の同僚』として上手く付き合い続けなければいけない人なのです。だからこそ、何か起きてからではなく、何も起きないように、ガチガチに自衛をしておく必要があるのです。
もちろん世の中には、全てオープンにして、「今、◯◯ちゃんと駅前のガストにいるからヒマな子いたら来なよー」というような使い方をしている人達もたくさんいます。属しているコミュニティによっては、オープンにするのが普通であったりもすると思います。
ですが、先日深夜のファミレスで脚本を書いていた時、ボックス席でツイキャスをしていた女の子のところへ、『自分の家の近所のファミレスだとわかったから』と突然男性が押しかけてくるのを目撃してしまったので・・・
女の子は愛想よく対応していましたがかなり怯えていて、男性はちょっとびっくりするくらい高いテンションで、今からカラオケに行こうとしきりに誘っていました。女の子は、ツイキャスで『ヒマ』『カラオケ行きたい』と発言していたので、断るのにかなり苦労していました。
突撃してきてしまうタイプの人は、『ヒマだからカラオケ行きたい』が果たして『自分と行きたいかどうか』まで想像できないことが多いので、やんわりと、は通用しなかったりしますし。
ということで、SNSに投稿する情報は、どんなコミュニティに所属していようと、やっぱりある程度精査する必要があるなぁと思っています。
迷惑な人の側は指摘されることなく同じことを繰り返し、迷惑をかけられた人の側だけがガチガチに自衛を固めるということに、モヤモヤとした気持ちはありますが。実際、何か怖いことが起きてからでは取り返しがつかないので、今の時点ではそれが最善の策なのでしょう。
あと、まとめてみての感想として。ここまで面倒な思いをしてもなお、SNSをやめようとは思えない、やめたほうが不便を生じるようなコミュニケーションの構造になってしまっていることについて、いつの間にかすごい世界になってしまったな…あらためて感じました。
次は【その2. SNSでどう見られたいか? 】についてまとめてみようと思います。